薪ストーブの教科書|エイトノットストーブ

薪ストーブの外気導入とは?高気密住宅などについて解説します!

「高気密高断熱住宅に薪ストーブを設置したい!」
「換気扇の近くに薪ストーブを設置するため、換気扇使用時に負圧になるのが心配」
「そもそも、外気導入にするとどういうメリットがあるの?」

など、「外気導入」についてご質問をいただくことがよくあります。
そこで今回の記事では、薪ストーブの外気導入について解説させていただきます。

それでは早速見ていきましょう。

そもそも、外気導入ってなに?

薪ストーブ内で薪を燃やすには燃焼用の空気が必要なため、常に新鮮な空気を供給しなければなりません。
どのように供給するかというと、方法は以下の2つに分かれます。

  1. 「屋内」から空気を取り入れる通常方式
  2. 「屋外」から空気を取り入れる外気導入

通常方式の場合は、屋内の空気が取り入れられ、煙突出口の冷えた外気へと放出されます。

通常方式で内気導入をしている薪ストーブの写真

それに対して外気導入は、室外の冷たい空気を薪ストーブに取り入れ、その空気を薪ストーブ内で温めた後に、煙突出口の冷えた外気へと放出されます。

外気導入をしている薪ストーブの写真

どちらの方式も「上昇気流」を利用しているという点において違いはありませんが、通常方式が室内の気圧の影響を受けやすいのに対し、外気導入は室内の気圧の影響を受けにくいのが特徴です
もし、屋内の気圧の影響を受けてしまうと、煙が逆流する原因になることもあるので、注意が必要です。

ここまでの情報だけだと、「外気導入のほうが安全に使えるのかな?」と思いますよね。
しかし、通常方式のは薪ストーブを安全に使えないのかと言うと、そんなことはありません。

すべての条件下に置いて外気導入が優れているというわけではなく、ある一定の条件下では、外気導入が有効なのです。
それでは、どういった条件の場合に外気導入が有効なのかを見ていきましょう。

薪ストーブに外気導入が必要な場合

外気導入をしている薪ストーブ

一般的に外気導入は、高気密住宅(高気密高断熱住宅)や換気扇の近くに薪ストーブを設置する際に有効です。
なぜ、こういった場合に外気導入にする必要があるかと言うと、室内が「負圧」になってしまうということが大きく関係しています。

まずはこの「負圧」という言葉についてご説明させていただきます。

負圧とは?

負圧とは、屋外に比べて屋内の気圧が低い状態のことをいいます。

では、負圧になるとどういうことが起きるのかを説明していきます。

空気には、「周りの気圧と同じ気圧になろうとする」原則があります。
周りと同じ気圧になろうとするということは、屋内の気圧が低いと、外から空気を取り入れて同じ気圧になろうとするという現象が起きます。

簡単に言うと、窓を空けたら空気が入ってくるということですね。

負圧のイラスト

例えば、閉め切った部屋を換気扇などで排気し続けると、空気が部屋から出ていき負圧となります。
逆に、窓などを開けて部屋に空気を取り入れると「正圧」になります。

正圧の場合は、窓を空けたら空気が出ていきます。

正圧のイラスト

これが負圧の基本です。

家の作り(換気システム)によっても、負圧になりやすいかどうかが異なります。
次は、家の作りについて詳しく見ていきましょう。

第1種換気方式

第1種換気方式とは、給気と排気が強制的に機械で行われる換気システムです。
集中ダクト方式とも呼ばれ、各部屋に給気と排気のダクトを通し、1つの大型換気ファンから、新鮮な空気を供給します。

第1種換気方式

給気と排気を機械で管理するため、屋外との気圧差が発生しません(プラスマイナス0)。
主に高気密住宅で採用されています。

高気密住宅は室内が正圧ではないため、薪ストーブ内で上昇気流が起きづらく、煙が逆流しやすいという側面があります。
この煙の逆流は、外気導入を用いることで解決できます。

外気導入の場合は、屋外から空気を取り入れるため、屋内の気圧の影響をほとんど受けないため、屋内が負圧であっても煙が逆流しづらいのです。

第2種換気方式

第2種換気方式は、給気は機械換気で行い、排気口から自然の排気をする方法です。
(一般住宅にはほとんど使われていません)

第2種換気方式

強制的に室内に空気を送っているので、室内の気圧は高くなり、正圧となります。
主に半導体など精密機器製造のクリーンルームや病院の集中治療室などで使われています。

室内が正圧となりますので、薪ストーブと相性が良さそうに見えますが、一般住宅に取り入れるにはコストが多くかかる理由から、導入されることはほぼありません

第3種換気方式

第3種換気方式は、排気は機械換気にて行われ、給気は給気口から行います。
現在、多くの住宅でこの換気方式が用いられています。

第3種換気方式

換気扇で排気を行い、給気は自然に行うということは、排気をすることで負圧の状態を作り出し、外の空気を引っ張り入れるという現象がおこります。
ドアや窓を開けた際に、外の空気が入り込んでくるのをイメージすると分かりやすいです。

外の空気が入り込んでくるということは、煙突から空気が入り込んでくる可能性が出てきます。

ただし、常に負圧の状態なわけではないため、薪ストーブ設置の際に外気導入が必ずしも必要なわけではありません。
通常方式で設置した場合には、薪ストーブ運転時に換気扇の使用は止めるのがベターです。

負圧の状態のときに薪ストーブを使うとどうなる?

家の中が負圧のときは、屋内の気圧が屋外の気圧より低いため、外から空気が入ってくる状態です。
一般的には、家の隙間や給気口から外の空気が入ってくるのですが、それは薪ストーブにも同じことが言えます。
※高気密住宅の場合は、給気は機械にて強制的に行われます。

薪ストーブの先についている煙突は屋外と繋がっているため、負圧の場合には空気の侵入口になります。
この状態で薪ストーブを運転すると空気が逆流し、部屋の中に煙が漏れるという現象が起きる可能性が高くなります。

負圧の影響を受けにくい外気導入

外気導入をしている薪ストーブ

外気導入は、薪ストーブにダクトを通し、屋外から直接空気を供給します
そのため、屋内が負圧であってもその影響を受けにくいのです。

しかし、先ほどもお伝えしたとおり、すべてのケースにおいて必ずしも外気導入が必要なわけではありません

そもそも煙の逆流は、家の中に入ってくる空気量が、煙突から排気される空気量より少ない場合に、薪ストーブ内で上昇気流が起こりにくくなり発生します。

一般的な住宅の場合は、目に見えない隙間がたくさんあるので、空気の供給が足りなくなることはほとんどありません。
一方、高気密住宅(第1種換気)になると、薪ストーブで排出される空気量より、家の中に供給される空気量が少なくなってしまいます。

そのため、外気導入が必要になるというわけですね。

ちなみにエイトノット製薪ストーブの場合は、火室から煙突までの間に、強い上昇気流が発生しやすいという特徴があり、煙の逆流が起きづらい設計になっています。
極端なことを言えば、煙突が短くても、しっかりと上昇気流が発生する作りになっています。

ただ、高気密住宅や薪ストーブの近くに換気扇がある場合は、どうしても負圧の影響を受けてしまうため、やはり外気導入が必要となるケースも少なくありません。

まずは外気導入が必要かどうか、薪ストーブのプロに相談してみましょう。
家の作りに応じて、適切な薪ストーブの設置を行うというのが大切です。

外気導入についてのまとめ

外気導入は、屋内の気圧に左右されにくいため、負圧の状態でも安心して薪ストーブを使えるようになります。

もちろん、外気導入を用いらなくても安心安全に薪ストーブはご使用いただけます
ケースバイケースということですね。

負圧を防ぐ簡単な方法としては、薪ストーブの着火時には換気扇を使わないことや、薪ストーブから一番近い窓を、着火前に少し開けておくなどの方法が有効です。

また、外気導入は、外の冷たい空気を炉内に取り入れるということになりますので、少なからず炉内の温度が冷えてしまうという懸念があるのも事実です。
炉内の温度低下は、薪ストーブの燃焼効率にも影響を及ぼし、暖房能力やススの量にも関係します。

しかしこの懸念点は、薪ストーブ本体の持つ燃焼効率でカバーすることもできます。

実際に薪ストーブをご覧になりたい方は、店頭で焚き付けから巡航運転までご体験いただけますので、お気軽にお越しください。

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