「熾火って火が長持ちするっていうけど本当?」
「熾火のほうが、火がメラメラ立ち上っている状態より、暖かいって本当?」
「熾火は夜から朝まで保つの?」
などなど、さまざまな疑問の声をよくいただきます。
この記事では、熾火に関するよくあるご質問についてお答えをしていきます。
そもそも「熾火(おきび)」ってなに?
熾火とは、薪から発せられる炎が収まり、芯が赤い状態になったものを指します。
ちなみに、この状態の薪(熾火)をそのまま酸欠の状態にすると、良質な炭になります。
炎がメラメラと立ち上っているわけではないのですが、火力が非常に高く、条件によりますが、火持ちも安定する傾向にあります。
刀や包丁などの鍛冶(かじ)の際に、薪ではなく、熾火(炭)を使うのも、火力が高いからなんですね。
熾火は長持ちするって本当?
こちらのご質問に対する答えは、「安定する傾向にある」というのが現実的なところです。
そもそも熾火は炎が上がっていないので、必要となる空気(酸素)が少なくなります。
炎が上がっていないということは、その分、燃焼する速度がゆっくりとなり、長持ちするという結果に繋がるのです。
ただ、長持ちをするというのは、その時々の状況によって大きく左右されます。
例えば、熾火の状態でも空気を多く供給している場合は、燃焼する速度は当然早くなりますので、すぐに灰になってしまい、消えてしまいます。
また、使っている薪が針葉樹の場合は熾火の持ちが悪く、広葉樹の場合は熾火の持ちがいい傾向にあるなど、使用する薪によっても状況は変わってきます。
では、空気の供給を制限すれば、火持ちがよくなるのでしょうか。
たしかに、良くはなるのですが、不完全燃焼を起こしてしまう場合があり、煙突から白煙が出てしまうことがあります。
では、薪を広葉樹にすれは、火持ちがよくなるのでしょうか。
針葉樹だと熾火を作れないわけではないのですが、やはり広葉樹のほうが火持ちが良くなる傾向にあります。
ただ単に「熾火だから長持ちをする」、というわけではないのがポイントですね。
とはいえ、やはり熾火は、全体を通して長持ちをするという傾向にあるのは間違いないので、上手に活用をしてあげれば、薪ストーブライフがさらに豊かになりますよ。
ちなみに、針葉樹と広葉樹をうまく使い分けながら、焚きつける方法は以下の通りです。
針葉樹と広葉樹のあわせ技で熾火を作る方法
- 火室に「広葉樹」を2本ほど土台となるように置く
- その上に細い薪を置く
- さらにその上に太い「針葉樹」の薪を置く
この組み方をすると、広葉樹の上で針葉樹の焚き火を起こすことになり、時間が立つと針葉樹が熾火になり、その熾火が広葉樹へと燃え移っていきます。
そして広葉樹が熾火へと育ち、じっくりと時間をかけて熾火を楽しむことができます。
熾火が弱くなってきたら、新しい薪を投入するだけで簡単に着火できるので、管理もとても簡単です。
以下の写真は、熾火から新しく投入した薪に、火が燃え移る様子です。
熾火が暖かいって本当?
はい、本当です。
これにも色々な理由があるのですが、そのなかでも大きな理由のひとつが、空気(酸素)を多く必要としないという点です。
通常の火がメラメラと立ち上る状態にするためには、多くの空気を必要とするので、空気をたくさん供給してあげる必要があります。
空気をたくさん供給するということは、その分排気されることになるので、煙突に熱エネルギーが吸い上げられるという状況が作り出されます。
それに反して、熾火の場合は、必要とする空気が少ないので、排気される熱エネルギーも少なくなります。
排気される熱エネルギーが少ないということは、その分、薪ストーブ内に多くの熱エネルギーが残るので、より暖かさの恩恵を受けることができるんです。
これが薪ストーブにおける、「熾火が暖かい」と言われる基本のメカニズムです。
ただ、「火がメラメラと上がっている状態は暖かくないの?」と言えば、そんなことはありません。
しっかりとお部屋全体を暖めることができますし、目で炎の揺らぎを見ることも薪ストーブの醍醐味のひとつです。
以下の写真は、薪から炎が上がり、空気の供給を多く行っている様子。
熾火は夜から朝まで保つの?
状況によっては保つこともありますし、保たないこともあります。
エイトノットストーブのグランマを例にあげると、夜の11時に就寝して朝の5時に起きた場合、熾火がまだ残っていて、新しい薪を投入するだけで薪が着火できることもあります。
灰が溜まっているなどの諸条件をクリアしていて、太めの広葉樹の薪を焚べ、空気の供給量を抑えておけば朝まで熾火が残る可能性は高くなります。
ただ、薪の種類や空気の供給量にも左右されますし、一概に「朝まで熾火が残る!」とは断言できないのです。
また、薪から発せられる熱エネルギー(カロリー)は、薪の重さに比例するのが基本です。
もちろん針葉樹よりも広葉樹のほうが火持ちがいいですが、広葉樹でも軽い薪だと、その分、燃え尽きるのも早くなってしまいます。
状況や使い方によって左右されますので、熾火が長持ちをするというのは間違いなくても、朝まで必ず保つというと語弊があるのです。
そして、就寝している時間によっても、もちろん変わってきます。
例えば夜の10時に寝て、朝の7時に起きて熾火が残っているかというと・・・。
さすがに9時間も熾火が残っているとは考えづらいですよね。
さらには、熾火を残すことができても、暖かいかどうかは別なんです。
熾火を残せたとしても、場合によっては、朝起きたときに部屋が肌寒い状態のときもあります。
とはいえ、上手に熾火を作れると薪の節約にもなるので、うまく活用していきたいというところですね。
熾火の簡単な作り方
薪ストーブでは自然の火というエネルギーを扱うからこそ、暖をとりながら、楽しんで火と語り合いたいものです。
それでは、いよいよ熾火の作り方をご紹介させていただきます!
まずは、薪を組んでいきます。
太い広葉樹の上に細い薪を置いて・・・。
その上に太い針葉樹を置きます。
着火剤に牛乳パックや新聞紙を置いて・・・。
着火!
細い薪から太い針葉樹の薪へと徐々に、火が燃え移っていきます。
徐々に薪が燃え尽きて、熾火へと育っていきます。
特に難しいことはなく、ただ放おっておくだけで大丈夫ですよ。
放おっておいただけで、熾火がしっかりできました!
後はゆっくりと暖まるだけ。
熾火が弱くなってきたなと思ったら、薪を追加するだけで、簡単に着火することができますよ。
熾火の火力は高いので、大きな薪でも新しく投入するだけで勝手に燃え移ってくれます。
しっかりと火がついてくれましたね。
薪ストーブを使っていると、さまざまな疑問が出てくるかと思います。
不完全燃焼を起こさないためのセオリーなど、基本的な使い方はもちろんありますが、自然なものだからこそ、絶対的なことってないんです。
太い薪だからこうしよう、細い薪だからこうしようなど、ワクワクしながら試行錯誤するのが大人の火遊びって感じがして、すごく楽しいんです。
安心安全に使える性能を備えた薪ストーブであれば、基本的な使い方さえ守っていれば、問題が起こることはありません。
エイトノットでは、誰でも簡単に、そして思う存分楽しみながら、心地良い暖かさを楽しめるように、設計・製作をしています。
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